理事長挨拶

日本意識障害学会 理事長 加藤庸子(藤田保健衛生大学 脳神経外科 教授)

 第23回日本意識障害学会は中村記念病院長の中村博彦先生のもと本年8月22日(金)~8月23日(土)まで札幌で開催される運びとなりました。

 中村博彦先生は長年にわたり脳腫瘍の最先端の道を歩かれた後に、札幌の地で地域に密着した医療を展開される傍ら常時研究面も推進され、大学では成し得ないまさに統括的な医療の場を展開されてきました。また、遷延性意識障害を扱うナスバの委託病床も抱えられ、まさに超急性期から在宅に及ぶ包括的なトータルケアを日本でも早い段階で確率された病院であります。今回の本学会ではこれらのノウハウをふんだんに取り入れていただき、各職種への臨床・研究への機会を高めていただけるプログラムが完成してまいりました。

 また、看護部門、リハビリの領域を含むトータルでの患者ケアへの手厚い現場のニーズの解明や進歩も目指しされております。また数年来議論を続けてまいりました軽症意識障害スコアリングの解明に向けても本会では十分なディスカッションの時間をとっていただきました。会の成功は間違いないと確信しております。先生の学会を通して多職種への広い意味でのモチベーションの展開と日本意識障害学会の大いなる前進を期待したいと思います。