| ■脳腫瘍 |
| |
脳腫瘍は頭蓋骨の内部に発生する腫瘍で大脳・小脳などの脳実質のほか脳をおおう膜(髄膜)、脳から出る神経、下垂体・松果体といった内分泌器官などから発生するすべてをいいます。脳腫瘍は年々増加傾向にあり、年間発生率は人口10万人につき約10人です。一般的に脳実質内に発生した腫瘍は悪性で,脳内に浸潤性発育をしていきますが、髄膜や下垂体など脳実質外に発生した腫瘍は良性で,圧排性発育をしていきます。悪性脳腫瘍の治療を考えた場合、他の臓器との違いは大きく分けて2つあります。1つは腫瘍が脳実質内にでき、周囲の正常脳に浸潤していくため、手術後に障害を残さないため手術で浸潤部を広く切除できないことです。したがって厳密には手術をおこなっても摘出後の脳の断端には必ず腫瘍が残ることになります。もう1つは脳には有害物質が血液中から脳内に入り込まないように血液脳関門という防御壁が存在するため、抗がん剤などの薬剤が脳内へ移行しにくいことがあげられます。この2点が悪性脳腫瘍の治療成績がいまだ十分満足できるものではない理由なのです。 |
| 症 状 |
|
|
| 1)局所症状 |
|
| |
発生する腫瘍の部位により症状は多彩ですが、例えばけいれん発作、手足の運動麻痺、しびれ、聴力障害、視野障害、記憶力・判断力の障害、小脳失調などが主な症状です。 |
| 2)頭蓋内圧亢進症状 |
| |
発生する腫瘍の部位により症状は多彩ですが、例えばけいれん発作、手足の運動麻痺、しびれ、聴力障害、視野障害、記憶力・判断力の障害、小脳失調などが主な症状です。 |
| ■検査・診断 |
|
| |
まず問診では先に述べた特徴的な症状があれば脳腫瘍を疑います。頭蓋内圧亢進があれば、眼底検査ではうっ血乳頭といって視神経乳頭とよばれる部分が腫れてきます。確定診断のためには画像診断が有効です。CT、MRIにより腫瘍の発生部位、大きさ、周囲脳の腫れ具合(浮腫といいます)、良性か悪性かが明らかになります。さらに造影剤を用いた脳血管撮影にて腫瘍への造影剤の入り込む程度を調べることにより手術での出血の度合いを予想することができます。 |
| ■治療 |
|
| |
治療方法は一般的に腫瘍が悪性か良性かによって異なります。 |
| |
|
|
| 1. 悪性腫瘍 |
|
| |
腫瘍が周囲脳に浸潤しているため手術のみでは腫瘍を全て摘出できません。
したがって放射線・化学療法を加えることになります。放射線療法のなかでは
小さな転移性脳腫瘍に対しガンマナイフが有効です。その他免疫療法として
インターフェロンも用いられることもあります。
将来的には遺伝子療法が期待されております。 |
|
|
| 2. 良性腫瘍 |
| |
手術により全て摘出できれば治癒可能ですが、摘出できなければ放射線療法を
行うことがあります。特に残存腫瘍が小さな場合、ガンマナイフが有効です |

|

|
下垂体腫瘍 |
|
| |

|

|
髄膜腫 |
|
| |
|
|